
第10回(第4〜7問)のうち、差がつく4か所だけを短い動画にまとめました。 各問の全体の解説は、下のリンク先の記事にあります。
第10回(第4〜7問)のうち、定番の計算ではなく答えの数え方・図形の見方で差がつく4か所だけを集めました。 解き終わったあとの見直しや、試験直前の確認に使ってください。
この記事で扱う4か所
① 第4問 \(S_n\) の最大は2つ。漸化式は \(5n(n+1)\) で割る(オ、シ〜ツ)
② 第5問 独立な和は分散を足す。4倍とは標準偏差がちがう(エ〜キ、ソ)
③ 第6問 対称な点は垂線の足の2倍から引く、平行は係数の比(イ〜ク)
④ 第7問 反対側なら偏角の和は \(\pm\pi\)、角が小さいのは円の外(カ〜ク)
第4問の一般項と \(\sum S_k\) の計算、第5問(2) の二項分布の確率、第6問の内積と交点 P、第7問(1) の垂直二等分線は定番の処理なので、ここでは省きます。
① Sₙ の最大と漸化式(第4問・オ、シ〜ツ)
\(S_n\) の増減は \(a_n\) の符号で決まります。
\[a_n=\frac{5-n}{5}\left(\frac45\right)^{n-1}\]
\(n\le4\) で正、\(a_5=0\)、\(n\ge6\) で負。\(S_4=S_5\) なので、最大となる \(n\) は 4 と 5 の2つです。
\(n=4,\ 5\)(オ=③)
(3) の漸化式 \(5nT_{n+1}=4(n+1)T_n+4n(n+1)\) は、\(5n\) だけでなく \(5n(n+1)\) で割ると \(\dfrac{T_n}{n}\) の形がそろいます。
\[\frac{T_{n+1}}{n+1}=\frac45\cdot\frac{T_n}{n}+\frac45\]
\[U_{n+1}=\frac45U_n+\frac45\]
(シ/ス=4/5、セ/ソ=4/5)
\(U_{n+1}-4=\dfrac45(U_n-4)\)、\(U_1-4=-\dfrac{16}{5}\) から \(U_n-4=-4\left(\dfrac45\right)^n\)。
\[T_n=nU_n=4n\left\{1-\left(\frac45\right)^n\right\}\]
(タ=4、チ/ツ=4/5)
② 和の標準偏差と4倍の標準偏差(第5問・エ〜キ、ソ)
独立な \(X_1,\ \dots,\ X_4\) の和 \(Y\) は、分散を足します。標準偏差 \(0.3\) を4倍するのではありません。
\[V(Y)=0.3^2\times4=0.36,\quad \sigma(Y)=0.6\]
1つを4倍した \(Z=4X\) は、標準偏差も4倍です。
\[\sigma(Z)=4\times0.3=1.2\]
\(\sigma(Y)=0.6\)、\(\sigma(Z)=1.2\)(エ.オ=0.6、カ.キ=1.2)
(3) の信頼区間でも、標本平均の標準偏差は \(0.6\div\sqrt{100}=0.06\) です。
\[51\pm1.96\times0.06=51\pm0.1176\]
\([50.9,\ 51.1]\)(ソ=③)
③ 対称な点と平行(第6問・イ〜ク)
直線に関して対称な点は、垂線の足を2倍して、もとの点を引きます。足 H は \(\overrightarrow{\mathrm{CH}}\cdot\vec b=0\) から
\[(s\vec b-\vec c)\cdot\vec b=9s-x=0,\quad s=\frac x9\]
\[\overrightarrow{\mathrm{AE}}=2\overrightarrow{\mathrm{AH}}-\overrightarrow{\mathrm{AC}}=\frac{2x}9\vec b-\vec c\]
(イ=②、ウ=⑤)
同じように \(t=\dfrac1x\) で
\[\overrightarrow{\mathrm{AD}}=-\vec b+\frac2x\vec c\]
(エ=③、オ=①)
\(\overrightarrow{\mathrm{BC}}=-\vec b+\vec c\) なので、\(\overrightarrow{\mathrm{ED}}\) の2つの係数の大きさが等しければ平行です。
\[\overrightarrow{\mathrm{ED}}=-\left(1+\frac{2x}9\right)\vec b+\left(1+\frac2x\right)\vec c\]
\[1+\frac{2x}9=1+\frac2x\quad\Rightarrow\quad x^2=9\]
\(x=3\)、\(k=\dfrac53\)(カ=3、キ/ク=5/3)
④ 反対側は ±π、角が小さいのは円の外(第7問・カ〜ク)
P と Q が円 C の反対側にあれば、四角形 APBQ は円に内接し \(\angle\mathrm{APB}+\angle\mathrm{AQB}=\pi\)。回る向きが逆なので、偏角の和は \(\pm\pi\)(\(-\pi\) もある)です。
\[\arg\frac{z-5}{z-1}+\arg\frac{w-1}{w-5}=\pm\pi\]
(カ=⑥)。積は負の実数(キ=③)
(3) \(\theta=\angle\mathrm{APB}\) とすると、積の虚部が正になる条件は
- \(w\) が上側:\(\angle\mathrm{AWB}<\theta\)
- \(w\) が下側:\(\angle\mathrm{AWB}<\pi-\theta\)
円周角より角が小さいのは円の外です。下側も円の外になります。
円 C の外部(ク=①)
要点まとめ
- \(S_n\) の最大は \(a_n\) の符号。\(a_5=0\) で \(S_4=S_5\)。漸化式は \(5n(n+1)\) で割る。
- 独立な和は分散を足す(\(\sigma(Y)=0.6\))。\(4X\) は \(\sigma=1.2\)。
- 対称な点は「足の2倍 − もとの点」。平行は係数の比。
- 反対側の偏角の和は \(\pm\pi\)。角が小さい点は円の外。