
第12回(第4〜7問)のうち、差がつく4か所だけを短い動画にまとめました。 各問の全体の解説は、下のリンク先の記事にあります。
第12回(第4〜7問)のうち、定番の計算ではなく範囲の確かめ方・図形の見方で差がつく4か所だけを集めました。 解き終わったあとの見直しや、試験直前の確認に使ってください。
この記事で扱う4か所
① 第4問 \(S_n-S_{n-1}\) は \(n\ge2\) だけ。足し始めと、式が使える \(n\) を確かめる(コ・サ、テ・ト)
② 第5問(2) 信頼区間の幅の条件から必要な人数を決める(タ)
③ 第6問 平面上の点は係数の和が1。D の位置で △ADB の形が決まる(ウ〜コ、ナ)
④ 第7問 直線に関して裏返すと共役(キ〜シ)
第4問の最初の項と部分分数の和、第5問(1) の二項分布の平均・分散と確率、第6問(2) の重心、第7問の回転と \(\angle\mathrm{BAC}\) は定番の処理なので、ここでは省きます。
① 式が使える n を確かめる(第4問・コ・サ、テ・ト)
\(a_n=S_n-S_{n-1}\) で \(S\) を消すと、階差の式
\[a_{n+1}-a_n=\frac{1}{n+1}\left(\frac1n-\frac{1}{n-1}\right)\]
が出ますが、この引き算は\(n\ge2\) でしか使えません。だから足し始めは \(a_1\) ではなく \(a_2\) です。
\[a_n=a_2+\sum_{k=2}^{n-1}(a_{k+1}-a_k)\quad(n\ge3)\]
(コ=⓪、サ=2)
部分分数で足すと
\[a_n=\frac12\left(\frac12-\frac1n+\frac{1}{n-1}\right)\quad\cdots③\]
③は \(n\ge3\) で導きましたが、\(n=2\) を入れると \(\frac12=a_2\) で成り立ちます。\(n=1\) は \(\dfrac{1}{n-1}\) の分母が0で意味をもちません。
③は \(n\ge2\) で成り立ち、\(n=1\) では成り立たない(テ=①)
一方、\(S_n=(n+1)a_{n+1}-\dfrac1n+1\) は \(a_{n+1}\)(添字2以上)しか使わないので、すべての自然数で成り立ちます(ト=⓪)。導いた範囲と成り立つ範囲は別ものです。
② 幅の条件から人数を決める(第5問・タ)
信頼区間の幅は \(1.96\) の2倍です。\(\sqrt{0.64\times0.36}=0.48\) なので
\[2\times1.96\times\frac{0.48}{\sqrt n}\le0.04\]
\[\sqrt n\ge98\times0.48=47.04\]
\[n\ge47.04^2=2212.76\cdots\]
人数は整数で「以上」なので、四捨五入ではなく切り上げです。
\(n\ge2213\)(タ=③)
③ 係数の和と D の位置(第6問・ウ〜コ、ナ)
(1) \(\overrightarrow{\mathrm{OE}}=\vec c+\dfrac13\vec a+\dfrac13\vec b\)。\(\overrightarrow{\mathrm{OF}}=k\overrightarrow{\mathrm{OE}}\) が平面 ABC 上にあるので係数の和が1です。
\[\frac k3+\frac k3+k=\frac{5k}{3}=1,\quad k=\frac35\]
\[\overrightarrow{\mathrm{OF}}=\frac15\vec a+\frac15\vec b+\frac35\vec c\]
(ウ=3、エ=5、オ/カ=1/5、キ/ク=1/5、ケ/コ=3/5)
(3) \(\vec d=x\vec a+y\vec b\) とおき、\(k\overrightarrow{\mathrm{OE}}\) と \((1-s)\vec a+s\vec c\) の係数を比べると
\[k=s,\quad y=0,\quad x=\frac{3(1-s)}{s}\]
\(\dfrac13\le s\le\dfrac23\) なので \(1.5\le x\le6\)。D は直線 OA 上で A の先にあります。
\(\angle\mathrm{DAB}=120^\circ\)、△ADB は常に鈍角三角形(ナ=②)
④ 裏返すと共役(第7問・キ〜シ)
直線 CA に関して裏返すと、A は動かず、O→E、B→D に移ります。
\[p=\frac{\beta-\alpha}{0-\alpha},\qquad q=\frac{\delta-\alpha}{z-\alpha}\]
どちらも A を中心とする回転と拡大ですが、裏返しで回る向きが逆なので \(q=\overline{p}\)。絶対値と実部が等しくなります(キ・ク=⓪・②)。
\(p=2-\sqrt3\,i\)、\(q=2+\sqrt3\,i\)、\(\delta=(3-\sqrt3\,i)\alpha\) から
\[z-\alpha=\frac{(2-\sqrt3\,i)\alpha}{2+\sqrt3\,i}=\frac{1-4\sqrt3\,i}{7}\alpha\]
\[z=\frac47(2-\sqrt3\,i)\alpha\]
(ケ/コ=4/7、サ=2、シ=3)
要点まとめ
- \(S_n-S_{n-1}\) は \(n\ge2\) だけ。足し始めは \(a_2\)、最後に式が使える \(n\) を確かめる。
- 幅は1.96の2倍。\(\sqrt n\ge47.04\) から \(n\ge2213\)(切り上げ)。
- 平面上の点は係数の和が1。D は OA の延長上で \(\angle\mathrm{DAB}=120^\circ\)。
- 直線で裏返すと回る向きが逆 → \(q=\overline{p}\)。