
この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。
\(\sqrt5^{\sqrt7}\) と \(\sqrt7^{\sqrt5}\) は、そのままでは計算できません。 両辺の対数をとって \(\dfrac{\log x}{x}\) の形にそろえれば、\(y=\dfrac{\log x}{x}\) のグラフの上で大小を読む問題に変わります。 カギは「\(\sqrt5\) と \(\sqrt7\) が、グラフの増加している側にあるか」です。
この回で扱う問題
正の実数 \(x\) に対して \(f(x)=\dfrac{\log x}{x}\) とする。\(e\) は自然対数の底とし、必要ならば \(2.7\lt e\) を用いてもよい。
(13) \(\sqrt5^{\,\sqrt7}\) と \(\sqrt7^{\,\sqrt5}\) の大小を比較せよ。
方針 ― 対数をとって f(x) の形にする
- \(f(x)=\dfrac{\log x}{x}\) は \(0\lt x\lt e\) で増加、\(x\gt e\) で減少し、\(x=e\) で最大値 \(\dfrac1e\) をとります((1) で調べた増減)。
- \(\sqrt5\) と \(\sqrt7\) が \(e\) のどちら側にあるかが分かれば、\(f(\sqrt5)\) と \(f(\sqrt7)\) の大小が決まります。
√7 と e を比べる ― ルートの目安は2乗で調べる
\(\sqrt7\) がどのくらいの数かは、2乗して調べます。
\[2.7^2=7.29\gt 7\quad\text{より}\quad\sqrt7\lt 2.7\]
\(2.7\lt e\) なので
\[\sqrt5\lt\sqrt7\lt e\]
大小を決める
\(0\lt x\lt e\) で \(f(x)\) は増加するので
\[f(\sqrt5)\lt f(\sqrt7)\quad\text{すなわち}\quad\frac{\log\sqrt5}{\sqrt5}\lt\frac{\log\sqrt7}{\sqrt7}\]
両辺に \(\sqrt5\sqrt7\ (\gt 0)\) を掛けて
\[\sqrt7\log\sqrt5\lt\sqrt5\log\sqrt7\]
\[\log\sqrt5^{\,\sqrt7}\lt\log\sqrt7^{\,\sqrt5}\]
底 \(e\) は \(1\) より大きいので、真数の大小も同じ向きです。
\[\sqrt5^{\,\sqrt7}\lt\sqrt7^{\,\sqrt5}\]
つまずきポイント
- \(\sqrt7\) と \(e\) の大小をあいまいにする。 ここが答えを決める一番の分かれ目。\(2.7^2=7.29\) と2乗で確かめて書きます。
- 増加と減少を取り違える。 \(f(x)\) が増えるのは \(0\lt x\lt e\)。\(e\) より大きい2数なら大小は逆になります(例:\(e^\pi\) と \(\pi^e\))。
- 掛ける数の符号を確かめない。 \(\sqrt5\sqrt7\gt 0\) なので不等号の向きはそのまま。
- 対数から元に戻すときの理由を書かない。 「底 \(e\gt 1\)」の一言で、真数の大小が言えます。
要点まとめ
- \(a^b\) と \(b^a\) の比較は、対数をとって \(\dfrac{\log a}{a}\) と \(\dfrac{\log b}{b}\) の比較に直す。
- \(y=\dfrac{\log x}{x}\) は \(x=e\) を境に増加 → 減少。
- ルートの大きさの目安は 2乗して調べる(\(2.7^2=7.29\))。
- 2数が \(e\) の同じ側にあれば、グラフの増減で大小が決まる。
