数学Ⅲα【151】楕円の接線は公式で出し、もう一つの楕円とは判別式=0

この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。

解説動画(音声つき)

楕円でおさえることは2つ。楕円上の点での接線は公式 \(\dfrac{x_1x}{a^2}+\dfrac{y_1y}{b^2}=1\) で一発。 その直線がもう一つの楕円にも接する(共通接線)条件は、代入して判別式 = 0。

この回で扱う問題

座標平面において、楕円 \(x^2+\dfrac{y^2}{6}=1\) 上の点 \(\left(\dfrac{\sqrt{30}}{6},\ -1\right)\) における接線 \(\ell\) の方程式は \(y=\)ア である。 この直線 \(\ell\) が楕円 \(\dfrac{x^2}{a^2}+y^2=1\ (a\gt 0)\) にも接しているとき、\(a=\)イ である。

(成蹊大)

方針 ― 楕円でおさえること

  • 楕円 \(\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1\) 上の点 \((x_1,\ y_1)\) における接線は \(\dfrac{x_1x}{a^2}+\dfrac{y_1y}{b^2}=1\)。接点を代入するだけ。
  • 直線と2次曲線が接する ⇔ 代入してできる2次方程式が重解をもつ ⇔ 判別式 \(D=0\)。

ア ― 接線の公式

\(x^2+\dfrac{y^2}{6}=1\)(\(a^2=1,\ b^2=6\))上の点 \(\left(\dfrac{\sqrt{30}}{6},\ -1\right)\) での接線は

\[\frac{\sqrt{30}}{6}x+\frac{(-1)\cdot y}{6}=1\]

両辺を 6 倍して \(\sqrt{30}\,x-y=6\)。

ア:\(\sqrt{30}\,x-6\)

イ ― 代入して判別式 = 0

\(y=\sqrt{30}\,x-6\) を \(\dfrac{x^2}{a^2}+y^2=1\) に代入すると

\[\frac{x^2}{a^2}+(\sqrt{30}\,x-6)^2=1\]

\[\left(\frac{1}{a^2}+30\right)x^2-12\sqrt{30}\,x+35=0\]

楕円と直線 \(\ell\) が接するので、判別式 \(D=0\)。

\[\frac{D}{4}=(6\sqrt{30})^2-\left(\frac{1}{a^2}+30\right)\cdot35\]

\[=1080-\frac{35}{a^2}-1050=30-\frac{35}{a^2}=0\]

よって \(a^2=\dfrac76\)。\(a\gt 0\) なので

イ:\(a=\sqrt{\dfrac76}=\dfrac{\sqrt{42}}{6}\)

xyO(√30/6, −1)√6−aℓx² + y²/6 = 1接線の公式 x₁x/a² + y₁y/b² = 1ℓ:y = √30 x − 6x²/a² + y² = 1ℓ を代入 → 2次方程式接する ⇔ 判別式 D = 0a² = 7/6、a = √42/6
縦長の楕円の点 (√30/6, −1) での接線 ℓ が、横長の楕円 x²/a² + y² = 1 にも接するように a を決める
別の見方:接線の公式どうしを比べる

\(\ell\) と楕円 \(\dfrac{x^2}{a^2}+y^2=1\) の接点を \((p,\ q)\) とすると、その点での接線は \(\dfrac{p}{a^2}x+qy=1\)。 これが \(\ell:\ \dfrac{\sqrt{30}}{6}x-\dfrac16y=1\) と一致するので

\[\frac{p}{a^2}=\frac{\sqrt{30}}{6},\qquad q=-\frac16\]

\((p,\ q)\) は楕円上の点なので \(\dfrac{p^2}{a^2}+q^2=1\)、つまり \(\dfrac{p^2}{a^2}=\dfrac{35}{36}\)。 2式を割り算すると \(p=\dfrac{35}{6\sqrt{30}}\)、これを戻して \(a^2=\dfrac{6}{\sqrt{30}}\cdot\dfrac{35}{6\sqrt{30}}=\dfrac76\)。同じ答えになります。

つまずきポイント

  1. 接線の公式で \(b^2=6\) を落とす。 \(\dfrac{y^2}{6}\) の部分は \(\dfrac{y_1y}{6}\) になります。
  2. 判別式の計算ミス。 \((6\sqrt{30})^2=36\cdot30=1080\)。\(30\cdot35=1050\) と打ち消し合って \(30-\dfrac{35}{a^2}\) が残ります。
  3. \(a^2\) で止める。 \(a\gt 0\) なので \(a=\sqrt{\dfrac76}\)、分母を有理化して \(\dfrac{\sqrt{42}}{6}\)。

要点まとめ

  1. 楕円上の点 \((x_1,\ y_1)\) での接線:\(\dfrac{x_1x}{a^2}+\dfrac{y_1y}{b^2}=1\)(接点を代入するだけ)。
  2. 共通接線:もう一方の曲線に代入して、判別式 \(D=0\)。
  3. 答え:ア \(\sqrt{30}\,x-6\)、イ \(\dfrac{\sqrt{42}}{6}\)。
板書 【149】円の中心と半径、|z| の最大と偏角の最大、【151】楕円の接線と共通接線
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板書 【151】接線の公式と判別式、【154】媒介変数で三角関数に、2x+y=k と判別式
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