共テ数学ⅡBC 第11回【第2問】外分点の軌跡は円になり、弦の長さは中心からの距離で求める ― 図形と方程式

この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。

解説動画(音声つき)

動く点 Q がつくる点 P の軌跡は、Q の座標を P の座標で表して、Q の満たす式に代入すれば求まります。 円と直線の交点の間の長さ(弦)は、中心から直線までの距離 \(d\) を使って \(2\sqrt{r^2-d^2}\) で計算します。

この回で扱う問題

O を原点とする座標平面上に、点 \(A(0,\ 4)\) と円 \(C_1:\ x^2+y^2=4\) がある。点 Q が \(C_1\) 上を動くとき、線分 AQ を \(2:1\) に外分する点を P とする。\(P(x,\ y)\)、\(Q(s,\ t)\) とすると \(s=\)(ア)、\(t=\)(イ)。

ア:⓪ \(-x\) ① \(-\dfrac12x\) ② \(\dfrac12x\) ③ \(x\)  イ:⓪ \(2y-4\) ① \(\dfrac{y-4}{2}\) ② \(\dfrac{y+4}{2}\) ③ \(2y+4\)

点 P の軌跡は方程式(ウ)の表す円で、これを \(C_2\) とする。
(⓪ \(x^2+y^2=16\) ① \((x-4)^2+y^2=16\) ② \((x+4)^2+y^2=16\) ③ \(x^2+(y+4)^2=16\) ④ \((x+4)^2+(y+4)^2=16\))

\(C_1\) と \(C_2\) の共有点のうち \(x\) 座標が正の点 B の座標は \(\left(\dfrac{\sqrt{\fbox{エオ}}}{\fbox{カ}},\ -\dfrac{\fbox{キ}}{\fbox{ク}}\right)\)。

直線 AB と \(C_1\) の共有点のうち B と異なる点を D、直線 AB と \(C_2\) の共有点のうち B と異なる点を E とする。O から直線 AB に引いた垂線と AB の交点を H とすると、\(OH=\dfrac{\sqrt{\fbox{ケコ}}}{\fbox{サ}}\)、\(DB=\sqrt{\fbox{シ}}\)、\(DE=\fbox{ス}\sqrt{\fbox{セ}}\)。

方針

  • 外分点の公式で P を Q と A で表し、逆に \(s,\ t\) を \(x,\ y\) で表す。
  • 2円の共有点は、2つの式を引いて \(x^2\) を消す。
  • 弦の長さ = \(2\sqrt{r^2-d^2}\)(\(d\) は中心から直線までの距離)。

P の座標(ア・イ)

AQ を \(2:1\) に外分する点は

\[P=\frac{-1\cdot A+2\cdot Q}{2-1}=2Q-A\]

よって \(x=2s\)、\(y=2t-4\)。逆に解くと

\[s=\frac12x,\quad t=\frac{y+4}{2}\]

(ア=②)、(イ=②)

P の軌跡(ウ)

Q は \(C_1\) 上なので \(s^2+t^2=4\)。代入すると

\[\left(\frac x2\right)^2+\left(\frac{y+4}{2}\right)^2=4\]

\[x^2+(y+4)^2=16\]

中心 \((0,\ -4)\)、半径4の円です。\(P=2Q-A\) は「Q が AP の中点」ということなので、\(C_2\) は \(C_1\) を A を中心に2倍に広げた円になっています。

xyOA(0, 4)QP(0, −4)C₁C₂AQ:QP = 1:1(2:1 に外分)P = 2Q − Ax = 2s、y = 2t − 4C₂:x² + (y + 4)² = 16中心 (0, −4)、半径 4
Q は AP の中点。P は中心 (0, −4)、半径 4 の円 C₂ を描く

\(C_2:\ x^2+(y+4)^2=16\)(ウ=③)

共有点 B(エ〜ク)

\(C_2\) の式から \(C_1\) の式を引くと

\[(y+4)^2-y^2=12\ \Longrightarrow\ 8y+16=12\]

\(y=-\dfrac12\)。\(C_1\) に代入して \(x^2=4-\dfrac14=\dfrac{15}{4}\)、\(x\gt 0\) より \(x=\dfrac{\sqrt{15}}{2}\)。

\(B\left(\dfrac{\sqrt{15}}{2},\ -\dfrac12\right)\)(エオ=15、カ=2、キ=1、ク=2)

OH の長さ(ケコ・サ)

直線 AB の傾きは \(\dfrac{-\frac12-4}{\frac{\sqrt{15}}{2}}=-\dfrac{9}{\sqrt{15}}\)。\(y=-\dfrac{9}{\sqrt{15}}x+4\) を整えて

\[9x+\sqrt{15}\,y-4\sqrt{15}=0\]

原点からの距離は

\[OH=\frac{4\sqrt{15}}{\sqrt{81+15}}=\frac{4\sqrt{15}}{4\sqrt6}\]

\[=\sqrt{\frac{5}{2}}=\frac{\sqrt{10}}{2}\]

\(OH=\dfrac{\sqrt{10}}{2}\)(ケコ=10、サ=2)

DB と DE(シ・ス・セ)

DB は \(C_1\)(半径2)の弦で、H はその中点です。

\[DB=2\sqrt{4-\frac52}=2\sqrt{\frac32}=\sqrt6\]

\(C_2\) の中心 \((0,\ -4)\) から直線 AB までの距離は

\[\frac{|-4\sqrt{15}-4\sqrt{15}|}{4\sqrt6}=\frac{2\sqrt{15}}{\sqrt6}=\sqrt{10}\]

よって BE は \(C_2\)(半径4)の弦で

\[BE=2\sqrt{16-10}=2\sqrt6\]

A から順に D、B、E と並ぶ(D と E は B をはさむ)ので

\[DE=DB+BE=\sqrt6+2\sqrt6=3\sqrt6\]

xyOADBEH(0, −4)C₁C₂B(√15/2, −1/2)AB:9x + √15 y − 4√15 = 0OH = 4√15/√96 = √10/2DB = 2√(4 − 5/2) = √6C₂ の中心から AB まで √10BE = 2√(16 − 10) = 2√6DE = √6 + 2√6 = 3√6
直線 AB と2つの円。D、B、E の順に並び、OH は C₁ の中心から AB までの距離

\(DB=\sqrt6\)(シ=6)、\(DE=3\sqrt6\)(ス=3、セ=6)

つまずきポイント

  1. 外分を内分の式で計算する。 \(2:1\) に外分は \(\dfrac{-A+2Q}{2-1}=2Q-A\)。
  2. \(x,\ y\) を \(s,\ t\) で表したまま代入しようとする。 代入するのは \(s,\ t\) を \(x,\ y\) で表した式。
  3. DE を \(BE-DB\) と計算する。 D と E は B の反対側にあるので和になる。

要点まとめ

  1. \(P=2Q-A\) から \(s=\dfrac x2\)、\(t=\dfrac{y+4}{2}\)、\(C_2:\ x^2+(y+4)^2=16\)。
  2. 2円の式を引いて \(y=-\dfrac12\)、\(B\left(\dfrac{\sqrt{15}}{2},\ -\dfrac12\right)\)。
  3. \(OH=\dfrac{\sqrt{10}}{2}\)、\(DB=\sqrt6\)、\(BE=2\sqrt6\)、\(DE=3\sqrt6\)。
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