
この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。
動く点 Q がつくる点 P の軌跡は、Q の座標を P の座標で表して、Q の満たす式に代入すれば求まります。 円と直線の交点の間の長さ(弦)は、中心から直線までの距離 \(d\) を使って \(2\sqrt{r^2-d^2}\) で計算します。
この回で扱う問題
O を原点とする座標平面上に、点 \(A(0,\ 4)\) と円 \(C_1:\ x^2+y^2=4\) がある。点 Q が \(C_1\) 上を動くとき、線分 AQ を \(2:1\) に外分する点を P とする。\(P(x,\ y)\)、\(Q(s,\ t)\) とすると \(s=\)(ア)、\(t=\)(イ)。
ア:⓪ \(-x\) ① \(-\dfrac12x\) ② \(\dfrac12x\) ③ \(x\) イ:⓪ \(2y-4\) ① \(\dfrac{y-4}{2}\) ② \(\dfrac{y+4}{2}\) ③ \(2y+4\)
点 P の軌跡は方程式(ウ)の表す円で、これを \(C_2\) とする。
(⓪ \(x^2+y^2=16\) ① \((x-4)^2+y^2=16\) ② \((x+4)^2+y^2=16\) ③ \(x^2+(y+4)^2=16\) ④ \((x+4)^2+(y+4)^2=16\))
\(C_1\) と \(C_2\) の共有点のうち \(x\) 座標が正の点 B の座標は \(\left(\dfrac{\sqrt{\fbox{エオ}}}{\fbox{カ}},\ -\dfrac{\fbox{キ}}{\fbox{ク}}\right)\)。
直線 AB と \(C_1\) の共有点のうち B と異なる点を D、直線 AB と \(C_2\) の共有点のうち B と異なる点を E とする。O から直線 AB に引いた垂線と AB の交点を H とすると、\(OH=\dfrac{\sqrt{\fbox{ケコ}}}{\fbox{サ}}\)、\(DB=\sqrt{\fbox{シ}}\)、\(DE=\fbox{ス}\sqrt{\fbox{セ}}\)。
方針
- 外分点の公式で P を Q と A で表し、逆に \(s,\ t\) を \(x,\ y\) で表す。
- 2円の共有点は、2つの式を引いて \(x^2\) を消す。
- 弦の長さ = \(2\sqrt{r^2-d^2}\)(\(d\) は中心から直線までの距離)。
P の座標(ア・イ)
AQ を \(2:1\) に外分する点は
\[P=\frac{-1\cdot A+2\cdot Q}{2-1}=2Q-A\]
よって \(x=2s\)、\(y=2t-4\)。逆に解くと
\[s=\frac12x,\quad t=\frac{y+4}{2}\]
(ア=②)、(イ=②)
P の軌跡(ウ)
Q は \(C_1\) 上なので \(s^2+t^2=4\)。代入すると
\[\left(\frac x2\right)^2+\left(\frac{y+4}{2}\right)^2=4\]
\[x^2+(y+4)^2=16\]
中心 \((0,\ -4)\)、半径4の円です。\(P=2Q-A\) は「Q が AP の中点」ということなので、\(C_2\) は \(C_1\) を A を中心に2倍に広げた円になっています。
\(C_2:\ x^2+(y+4)^2=16\)(ウ=③)
共有点 B(エ〜ク)
\(C_2\) の式から \(C_1\) の式を引くと
\[(y+4)^2-y^2=12\ \Longrightarrow\ 8y+16=12\]
\(y=-\dfrac12\)。\(C_1\) に代入して \(x^2=4-\dfrac14=\dfrac{15}{4}\)、\(x\gt 0\) より \(x=\dfrac{\sqrt{15}}{2}\)。
\(B\left(\dfrac{\sqrt{15}}{2},\ -\dfrac12\right)\)(エオ=15、カ=2、キ=1、ク=2)
OH の長さ(ケコ・サ)
直線 AB の傾きは \(\dfrac{-\frac12-4}{\frac{\sqrt{15}}{2}}=-\dfrac{9}{\sqrt{15}}\)。\(y=-\dfrac{9}{\sqrt{15}}x+4\) を整えて
\[9x+\sqrt{15}\,y-4\sqrt{15}=0\]
原点からの距離は
\[OH=\frac{4\sqrt{15}}{\sqrt{81+15}}=\frac{4\sqrt{15}}{4\sqrt6}\]
\[=\sqrt{\frac{5}{2}}=\frac{\sqrt{10}}{2}\]
\(OH=\dfrac{\sqrt{10}}{2}\)(ケコ=10、サ=2)
DB と DE(シ・ス・セ)
DB は \(C_1\)(半径2)の弦で、H はその中点です。
\[DB=2\sqrt{4-\frac52}=2\sqrt{\frac32}=\sqrt6\]
\(C_2\) の中心 \((0,\ -4)\) から直線 AB までの距離は
\[\frac{|-4\sqrt{15}-4\sqrt{15}|}{4\sqrt6}=\frac{2\sqrt{15}}{\sqrt6}=\sqrt{10}\]
よって BE は \(C_2\)(半径4)の弦で
\[BE=2\sqrt{16-10}=2\sqrt6\]
A から順に D、B、E と並ぶ(D と E は B をはさむ)ので
\[DE=DB+BE=\sqrt6+2\sqrt6=3\sqrt6\]
\(DB=\sqrt6\)(シ=6)、\(DE=3\sqrt6\)(ス=3、セ=6)
つまずきポイント
- 外分を内分の式で計算する。 \(2:1\) に外分は \(\dfrac{-A+2Q}{2-1}=2Q-A\)。
- \(x,\ y\) を \(s,\ t\) で表したまま代入しようとする。 代入するのは \(s,\ t\) を \(x,\ y\) で表した式。
- DE を \(BE-DB\) と計算する。 D と E は B の反対側にあるので和になる。
要点まとめ
- \(P=2Q-A\) から \(s=\dfrac x2\)、\(t=\dfrac{y+4}{2}\)、\(C_2:\ x^2+(y+4)^2=16\)。
- 2円の式を引いて \(y=-\dfrac12\)、\(B\left(\dfrac{\sqrt{15}}{2},\ -\dfrac12\right)\)。
- \(OH=\dfrac{\sqrt{10}}{2}\)、\(DB=\sqrt6\)、\(BE=2\sqrt6\)、\(DE=3\sqrt6\)。