
この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。
\(\sqrt{k}\) を四捨五入した整数が \(n\) になる \(k\) は、\(n-\dfrac12\lt\sqrt{k}\lt n+\dfrac12\) を2乗すればまとめて求まります。 すると \(\sqrt1,\ \sqrt2,\ \cdots\) は「第 \(n\) 群には値 \(n\) が \(2n\) 個」という群数列になり、和は群ごとに足すだけです。
この回で扱う問題
自然数 \(k\) に対し、\(\sqrt{k}\) を小数で表したときの小数第1位を四捨五入して得られる整数を \(n\) とする。\(\sqrt{k}\) を第 \(n\) 群の項とする群数列 \(\sqrt1,\ \sqrt2\ |\) \(\sqrt3,\ \sqrt4,\ \sqrt5,\ \sqrt6\ |\) \(\sqrt7,\ \sqrt8,\ \cdots\) を考える。
(1) \(n=3\) となる \(k\) は全部で ア 個、最も大きい \(k\) は イウ。
(2) \(\sqrt{k}\) が第 \(n\) 群に含まれる条件は \(\dfrac{\fbox{エ}}{2}\lt\sqrt{k}\lt\dfrac{\fbox{オ}}{2}\)、第 \(n\) 群の初項は \(\sqrt{\fbox{カ}}\)(エ・オ・カは選択肢から)。
(3) 正の数 \(x\) を四捨五入した整数を \(\ll x\gg\) と表す。\(\ll\sqrt{10l}\gg=\ll\sqrt{180}\gg\)(\(l\) は自然数)となる \(l\) は キ 個。 \(\displaystyle\sum_{k=1}^{180}\ll\sqrt{k}\gg=\) クケコサ、\(\displaystyle\ll\sum_{k=1}^{180}\frac{1}{\sqrt{k+1}+\sqrt{k}}\gg=\) シス。
方針 ― 境目は n ± 1/2、2乗して k の範囲に
- 四捨五入して \(n\) になる数は \(n-\dfrac12\) 以上 \(n+\dfrac12\) 未満。\(\sqrt{k}\) がちょうど \(n\pm\dfrac12\) になることはない(2乗が整数にならない)。
- 2乗すると \(n^2-n+\dfrac14\lt k\lt n^2+n+\dfrac14\)。第 \(n\) 群は \(k=n^2-n+1\) から \(n^2+n\) までの \(2n\) 個。
- \(\dfrac{1}{\sqrt{k+1}+\sqrt{k}}\) は有理化すると差の形になり、和は打ち消し合う。
(1) n = 3 となる k(ア〜イウ)
\(2.5\lt\sqrt{k}\lt 3.5\) を2乗して
\[6.25\lt k\lt 12.25\]
\(k=7,\ 8,\ 9,\ 10,\ 11,\ 12\) の6個です。
6個(ア=6)、最大は 12(イウ=12)
(2) 第 n 群の範囲と初項(エ〜カ)
\(n-\dfrac12\lt\sqrt{k}\lt n+\dfrac12\) を分数で書くと
\[\frac{2n-1}{2}\lt\sqrt{k}\lt\frac{2n+1}{2}\]
(エ=⑤ \(2n-1\)、オ=⑥ \(2n+1\))
2乗すると \(n^2-n+\dfrac14\lt k\lt n^2+n+\dfrac14\)。これを満たす最小の自然数は \(k=n^2-n+1\) です。
第 \(n\) 群の初項は \(\sqrt{n^2-n+1}\)(カ=①)
(3) ≪√10l≫ = ≪√180≫ となる l(キ)
\(13^2=169\lt 180\lt 182.25=13.5^2\) なので \(\ll\sqrt{180}\gg=13\)。第13群の \(k\) は
\[13^2-13+1=157\]
\[13^2+13=182\]
より \(157\le k\le 182\)。
この中の10の倍数は 160、170、180 の3つ。
\(l=16,\ 17,\ 18\) の3個(キ=3)
(3) Σ≪√k≫(クケコサ)
第 \(n\) 群は値 \(n\) が \(2n\) 個なので、群の和は \(2n^2\)。\(k=180\) は第13群の途中なので、第1群〜第12群と、第13群の \(k=157\)〜\(180\) の24個に分けます。
\[\sum_{n=1}^{12}2n^2=2\cdot\frac{12\cdot13\cdot25}{6}=1300\]
\[13\times 24=312\]
\[\sum_{k=1}^{180}\ll\sqrt{k}\gg=1300+312=1612\]
(クケコサ=1612)
(3) 有理化して和を出す(シス)
分母を有理化すると
\[\frac{1}{\sqrt{k+1}+\sqrt{k}}=\sqrt{k+1}-\sqrt{k}\]
足すと途中が消えて
\[\sum_{k=1}^{180}\left(\sqrt{k+1}-\sqrt{k}\right)=\sqrt{181}-1\]
\(\sqrt{181}\) は第13群(\(157\le 181\le 182\))なので \(13-0.5\lt\sqrt{181}\lt 13.5\)。もっと細かく \(13.4^2=179.56\)、\(13.5^2=182.25\) から \(13.4\lt\sqrt{181}\lt 13.5\)。よって \(12.4\lt\sqrt{181}-1\lt 12.5\)。
四捨五入して 12(シス=12)
つまずきポイント
- 2乗するときに 1/4 を落とす。 \(\left(n\pm\dfrac12\right)^2=n^2\pm n+\dfrac14\)。この 1/4 のおかげで端の \(k\) がはっきり決まる。
- 第13群を最後まで足してしまう。 第13群は 182 まであるが、和は 180 まで。\(157\)〜\(180\) の24個だけ。
- \(\sqrt{181}-1\) を ≪√181≫ − 1 = 12 と同じだと思いこむ。 今回は答えが一致するが、\(\sqrt{181}\) の小数部分が 0.5 以上だと1ずれる。値をはさんで確かめる。
要点まとめ
- 四捨五入して \(n\) ⇔ \(\dfrac{2n-1}{2}\lt\sqrt{k}\lt\dfrac{2n+1}{2}\)。2乗して \(k=n^2-n+1\)〜\(n^2+n\)(\(2n\) 個)。
- \(n=3\) は \(k=7\)〜\(12\) の6個。\(\ll\sqrt{180}\gg=13\)、\(l=16,17,18\)。
- \(\sum\ll\sqrt{k}\gg=1300+312=1612\)。有理化した和は \(\sqrt{181}-1\) で、四捨五入して 12。