
この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。
ばらばらに見える分数の列も、分母で区切ると群数列になり、規則が一気に見やすくなります。 「何番目か」を求めるときは群の項数の合計を数え、「第100項は何か」を求めるときは 何群の何番目かを不等式ではさんで決めます。
この回で扱う問題
次の数列について、下の問いに答えよ。
\[\frac{1}{2},\ \frac{1}{3},\ \frac{2}{3},\ \frac{1}{4},\ \frac{2}{4},\ \frac{3}{4},\ \frac{1}{5},\ \frac{2}{5},\ \frac{3}{5},\ \frac{4}{5},\ \cdots\]
(1) \(\dfrac{7}{10}\) はこの数列の第何項か。
(2) 第 \(100\) 項を求めよ。
方針 ― 分母で区切って群数列としてとらえる
分母が同じものどうしで区切ります。
\[\frac{1}{2}\ \Big|\ \frac{1}{3},\ \frac{2}{3}\ \Big|\ \frac{1}{4},\ \frac{2}{4},\ \frac{3}{4}\ \Big|\ \frac{1}{5},\ \frac{2}{5},\ \frac{3}{5},\ \frac{4}{5}\ \Big|\ \cdots\]
第 \(n\) 群:分母は \(n+1\)、分子は \(1,\ 2,\ \cdots,\ n\)。
だから第 \(n\) 群には \(n\) 個の項が入る。
奇数を区切った群数列と同じく、全体の番号と群の中の番号の2つを行き来します。 ただし今回は、全体の数列は等差数列ではありません。値は「群の中の何番目か」から読み取ります。
(1) 7/10 は第何項か
分母が \(10\) なので第 \(9\) 群。分子が \(7\) なので、その群の \(7\) 番目です。
第 \(9\) 群の前には第 \(1\) 群から第 \(8\) 群まで、項数 \(1,\ 2,\ \cdots,\ 8\) 個があります。
\[1+2+\cdots+8+7=\sum_{k=1}^{8}k+7\]
\[=\frac{1}{2}\cdot 8\cdot 9+7=43\]
\(\dfrac{7}{10}\) は第 \(43\) 項
(2) 第100項
今度は逆向きです。「全体で \(100\) 番目」を「第何群の何番目」に直します。
第 \(100\) 項が第 \(n\) 群に入っているとすると、第 \(n-1\) 群までの項数より大きく、第 \(n\) 群までの項数以下です。
\[1+2+\cdots+(n-1)\lt 100\le 1+2+\cdots+n\]
\[\sum_{k=1}^{n-1}k\lt 100\le \sum_{k=1}^{n}k\]
\(\frac{1}{2}n(n+1)\) を \(n=13,\ 14\) で計算すると
\[\sum_{k=1}^{13}k=91,\qquad \sum_{k=1}^{14}k=105\]
\(91\lt 100\le 105\) なので、これを満たすのは \(n=14\)。第 \(100\) 項は第 \(14\) 群に入っています。
第 \(13\) 群までに \(91\) 項並ぶので、第 \(14\) 群は \(a_{92}\) から始まります。
\[100-91=9\]
第 \(100\) 項は第 \(14\) 群の \(9\) 番目。第 \(14\) 群は分母 \(15\) なので
\[a_{100}=\frac{9}{15}=\frac{3}{5}\]
第 \(100\) 項は \(\ \dfrac{3}{5}\)
※ 数列の中では \(\frac{9}{15}\) のまま並んでいますが、値としては約分して \(\frac{3}{5}\) です。
つまずきポイント
- 分母 \(10\) を第 \(10\) 群と思う。 第 \(n\) 群の分母は \(n+1\)。分母 \(10\) は第 \(9\) 群です。
- (1) で「+7」ではなく「+1」にする。 欲しいのは群の初項ではなく \(7\) 番目。前の群までの合計に、群の中の番号を足します。
- 不等式の等号の位置。 \(100\) がちょうど群の最後の項になる場合もあるので、右側は \(\le\)、左側は \(\lt\) です。
- \(n\) を決めるのに方程式を解こうとする。 \(\frac{1}{2}n(n+1)\) は \(n\) に近い値を入れて調べれば十分。\(n^{2}\) が \(200\) くらい、と見当をつけると早い。
要点まとめ
- 規則が見えにくい列は、分母など同じものどうしで区切って群数列にする。
- 第 \(n\) 群に何個入るかを決める(今回は \(n\) 個)。
- 「群の何番目」→「全体の何番目」は、前の群までの合計+群の中の番号。
- 「全体の何番目」→「何群か」は、群までの項数の合計で不等式ではさむ。
