数学B【群数列②】分数の列は分母で区切る

この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。

解説動画(音声つき)

ばらばらに見える分数の列も、分母で区切ると群数列になり、規則が一気に見やすくなります。 「何番目か」を求めるときは群の項数の合計を数え、「第100項は何か」を求めるときは 何群の何番目かを不等式ではさんで決めます。

この回で扱う問題

次の数列について、下の問いに答えよ。

\[\frac{1}{2},\ \frac{1}{3},\ \frac{2}{3},\ \frac{1}{4},\ \frac{2}{4},\ \frac{3}{4},\ \frac{1}{5},\ \frac{2}{5},\ \frac{3}{5},\ \frac{4}{5},\ \cdots\]

(1) \(\dfrac{7}{10}\) はこの数列の第何項か。

(2) 第 \(100\) 項を求めよ。

方針 ― 分母で区切って群数列としてとらえる

分母が同じものどうしで区切ります。

\[\frac{1}{2}\ \Big|\ \frac{1}{3},\ \frac{2}{3}\ \Big|\ \frac{1}{4},\ \frac{2}{4},\ \frac{3}{4}\ \Big|\ \frac{1}{5},\ \frac{2}{5},\ \frac{3}{5},\ \frac{4}{5}\ \Big|\ \cdots\]

第 \(n\) 群:分母は \(n+1\)、分子は \(1,\ 2,\ \cdots,\ n\)。

だから第 \(n\) 群には \(n\) 個の項が入る。

1/2①1/32/3②1/42/43/4③1/52/53/54/5④…第 n 群 …分母 n+1、分子 1, 2, …, n→ 第 n 群には n 個の項例:7/10 は 第9群(分母10)の 7番目
分母で区切ると、第n群は分母n+1、分子1〜nのn個

奇数を区切った群数列と同じく、全体の番号と群の中の番号の2つを行き来します。 ただし今回は、全体の数列は等差数列ではありません。値は「群の中の何番目か」から読み取ります。

(1) 7/10 は第何項か

分母が \(10\) なので第 \(9\) 群。分子が \(7\) なので、その群の \(7\) 番目です。

第 \(9\) 群の前には第 \(1\) 群から第 \(8\) 群まで、項数 \(1,\ 2,\ \cdots,\ 8\) 個があります。

\[1+2+\cdots+8+7=\sum_{k=1}^{8}k+7\]

\[=\frac{1}{2}\cdot 8\cdot 9+7=43\]

\(\dfrac{7}{10}\) は第 \(43\) 項

(2) 第100項

今度は逆向きです。「全体で \(100\) 番目」を「第何群の何番目」に直します。

第 \(100\) 項が第 \(n\) 群に入っているとすると、第 \(n-1\) 群までの項数より大きく、第 \(n\) 群までの項数以下です。

\[1+2+\cdots+(n-1)\lt 100\le 1+2+\cdots+n\]

\[\sum_{k=1}^{n-1}k\lt 100\le \sum_{k=1}^{n}k\]

\(\frac{1}{2}n(n+1)\) を \(n=13,\ 14\) で計算すると

\[\sum_{k=1}^{13}k=91,\qquad \sum_{k=1}^{14}k=105\]

\(91\lt 100\le 105\) なので、これを満たすのは \(n=14\)。第 \(100\) 項は第 \(14\) 群に入っています。

第1群 〜 第13群1+2+…+13 = 91 項第14群(14項・分母15)a₉₂ a₉₃ …a₁₀₀… a₁₀₅100 − 91 = 9 番目第14群までなら 105 項91 < 100 ≦ 105 → a₁₀₀ = 9/15 = 3/5
第13群までで91項。第14群は a₉₂ から始まるので、a₁₀₀ はその9番目

第 \(13\) 群までに \(91\) 項並ぶので、第 \(14\) 群は \(a_{92}\) から始まります。

\[100-91=9\]

第 \(100\) 項は第 \(14\) 群の \(9\) 番目。第 \(14\) 群は分母 \(15\) なので

\[a_{100}=\frac{9}{15}=\frac{3}{5}\]

第 \(100\) 項は \(\ \dfrac{3}{5}\)

※ 数列の中では \(\frac{9}{15}\) のまま並んでいますが、値としては約分して \(\frac{3}{5}\) です。

つまずきポイント

  1. 分母 \(10\) を第 \(10\) 群と思う。 第 \(n\) 群の分母は \(n+1\)。分母 \(10\) は第 \(9\) 群です。
  2. (1) で「+7」ではなく「+1」にする。 欲しいのは群の初項ではなく \(7\) 番目。前の群までの合計に、群の中の番号を足します。
  3. 不等式の等号の位置。 \(100\) がちょうど群の最後の項になる場合もあるので、右側は \(\le\)、左側は \(\lt\) です。
  4. \(n\) を決めるのに方程式を解こうとする。 \(\frac{1}{2}n(n+1)\) は \(n\) に近い値を入れて調べれば十分。\(n^{2}\) が \(200\) くらい、と見当をつけると早い。

要点まとめ

  1. 規則が見えにくい列は、分母など同じものどうしで区切って群数列にする。
  2. 第 \(n\) 群に何個入るかを決める(今回は \(n\) 個)。
  3. 「群の何番目」→「全体の何番目」は、前の群までの合計+群の中の番号。
  4. 「全体の何番目」→「何群か」は、群までの項数の合計で不等式ではさむ。
板書 群数列 ― 分数の列 (1) 7/10 は第何項 (2) 第100項
板書 群数列 ― 分数の列 (1) 7/10 は第何項 (2) 第100項
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