数学Ⅲα【143】3点が一直線上なら(γ−α)/(β−α)は実数、1・z・z²はz+1が実数

この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。

解説動画(音声つき)

3点 A(\(\alpha\))、B(\(\beta\))、C(\(\gamma\)) が一直線上にあるのは、A を中心に B を C に動かす回転が 0 か \(\pi\) のとき。 \(\cos0+i\sin0\) も \(\cos\pi+i\sin\pi\) も虚部は 0 なので、\(\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\) が実数になる、と言いかえられます。 (2) はこの道具で、1、\(z\)、\(z^2\) が一直線上にある条件を求めます。

この回で扱う問題

(1) 複素数平面上の異なる3点 A(\(\alpha\))、B(\(\beta\))、C(\(\gamma\)) に対して、

3点 A、B、C が一直線上にある \(\iff\) \(\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\) が実数

であることを示せ。

(2) 複素数平面上で、異なる3点 1、\(z\)、\(z^2\) が一直線上にあるとき、\(z\) を求めよ。

方針 ― 回転は何度?

  • \(\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\):A を中心に、点 B を点 C に動かす式。偏角が回転の角。
  • 一直線上 ⇔ 回転が 0 または \(\pi\) ⇔ 虚部が 0 ⇔ 実数。
  • (2) は (1) を使って、\(\dfrac{z^2-1}{z-1}\) が実数になる条件を調べる。
A(α)C(γ)B(β)C と B が A の同じ側arg (γ−α)/(β−α) = 0C(γ)A(α)B(β)C と B が A の反対側arg (γ−α)/(β−α) = ππどちらも (γ−α)/(β−α) は実数(2) 1, z, z² なら (z²−1)/(z−1) = z + 1 が実数 → z は実数(0, ±1 を除く)
A を中心に見て、C と B が同じ側なら偏角 0、反対側なら偏角 π。どちらも (γ−α)/(β−α) は実数

(1) 偏角が 0 か π

3点は異なるので \(\angle\mathrm{BAC}\) を考えることができ、

  • C と B が A から見て同じ側にあるとき \(\angle\mathrm{BAC}=0\)、つまり \(\arg\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=0\)
  • 反対側にあるとき \(\angle\mathrm{BAC}=\pi\)、つまり \(\arg\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=\pi\)

よって

3点 A、B、C が一直線上にある

\[\iff \arg\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=0,\ \pi\]

\[\iff \frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\ \text{の虚部が}\ 0\]

\[\iff \frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\ \text{は実数}\]

(2) 異なる3点の条件

まず「異なる3点」から \(z\) の範囲をしぼります。

  • \(1\ne z\) より \(z\ne1\)
  • \(z\ne z^2\) より \(z(z-1)\ne0\)、つまり \(z\ne0,\ 1\)
  • \(z^2\ne1\) より \(z\ne\pm1\)

あわせて \(z\ne0,\ \pm1\) です。

(2) (1) を使う

1 を中心に考えると、(1) より、一直線上にあるのは \(\dfrac{z^2-1}{z-1}\) が実数のとき。

\[\frac{z^2-1}{z-1}=\frac{(z+1)(z-1)}{z-1}=z+1\]

\(z+1\) が実数なので、\(z\) は実数です。

\(z\) は \(0,\ \pm1\) 以外のすべての実数

つまずきポイント

  1. 偏角 0 の場合を忘れる。 一直線上は「180°回転」だけではない。0°回転(同じ側)も含めて、まとめて「実数」。
  2. 「異なる3点」の条件を使わない。 \(z=0,\ \pm1\) では点が重なるので除く。
  3. どの点を中心にするか迷う。 どれでもよいが、1 を中心にすると \(z+1\) ときれいに約分できる。

要点まとめ

  1. \(\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\):A を中心に、点 B を点 C に動かす回転と倍率。
  2. 3点が一直線上 ⇔ 回転が 0 か \(\pi\) ⇔ \(\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\) は実数。
  3. (2) は \(\dfrac{z^2-1}{z-1}=z+1\) が実数 → \(z\) は 0、\(\pm1\) 以外の実数。
板書 【142】α/β の見方、【143】一直線上 ⇔ 実数、【145】回転と倍率のまとめ
板書 【142】α/β の見方、【143】一直線上 ⇔ 実数、【145】回転と倍率のまとめ
Sponsord Link
おすすめの記事