
この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。
体積は \(\displaystyle\int\pi\times(\text{半径})^2dx\)。円を \(x\) 軸のまわりに回すとドーナツ形ができます。 外側(上半分)で回した立体から、内側(下半分)で回した立体をくり抜くと考えます。 最後の積分は、計算せずに半円の面積と読むのがコツです。
この回で扱う問題
円 \(x^2+(y-1)^2=1\) を \(x\) 軸のまわりに1回転させたときにできる回転体の体積を求めよ。
(東京都市大)
方針 ― y について解いて、上と下に分ける
\[(y-1)^2=1-x^2\]
\[y=1\pm\sqrt{1-x^2}\qquad(-1\le x\le 1)\]
上半分(外側):\(y_1=1+\sqrt{1-x^2}\)
下半分(内側):\(y_2=1-\sqrt{1-x^2}\)
外側 − 内側
\[V=\pi\int_{-1}^{1}y_1^{\,2}dx-\pi\int_{-1}^{1}y_2^{\,2}dx=\pi\int_{-1}^{1}\left(y_1^{\,2}-y_2^{\,2}\right)dx\]
\(y_1^{\,2}-y_2^{\,2}=(y_1+y_2)(y_1-y_2)\) と見ると、\(y_1+y_2=2\)、\(y_1-y_2=2\sqrt{1-x^2}\) なので
\[y_1^{\,2}-y_2^{\,2}=4\sqrt{1-x^2}\]
\[V=4\pi\int_{-1}^{1}\sqrt{1-x^2}\,dx\]
積分は「半円の面積」
\(y=\sqrt{1-x^2}\) は半径 \(1\) の円の上半分。\(\displaystyle\int_{-1}^{1}\sqrt{1-x^2}\,dx\) は半径1の半円の面積 \(\dfrac{\pi}{2}\) です。
\[V=4\pi\times\frac{\pi}{2}\]
\[V=2\pi^2\]
検算(パップス・ギュルダンの定理):円の面積 \(\pi\) × 中心が回る円周 \(2\pi\cdot 1\) = \(2\pi^2\)。一致します。
つまずきポイント
- \(\pi\int(y_1-y_2)^2dx\) と書く。 差を2乗するのではなく、2乗してから引く(外側の円板 − 内側の円板)。
- \(y_1^{\,2}-y_2^{\,2}\) を展開して迷う。 和と差の積にすると一行です。
- \(\int\sqrt{1-x^2}dx\) を置換積分しようとする。 できますが、面積と読めば計算はいりません。
要点まとめ
- 体積は \(\displaystyle\int\pi\times(\text{半径})^2dx\)。
- 穴のあく回転体は 外側 − 内側(2乗してから引く)。
- \(\displaystyle\int_{-1}^{1}\sqrt{1-x^2}dx\) は半円の面積 \(\frac{\pi}{2}\)。
