数学Ⅲα【118】増減で範囲を決めて回転体

この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。

解説動画(音声つき)

回転体の体積の基本は \(\displaystyle V=\int\pi\times(\text{半径})^2\,dx\)。 \(x\) 軸のまわりに回すなら、半径は \(y\) です。 まず増減を調べて「どこまでの図形か」を決め、あとは \(t=\log x\) の形を見て積分します。

この回で扱う問題

関数 \(\displaystyle f(x)=\frac{\log x}{\sqrt{x}}\ (x\gt 0)\) は \(x=\fbox{ア}\) において最大値をとる。 曲線 \(y=f(x)\) と直線 \(x=\fbox{ア}\) および \(x\) 軸で囲まれた図形を \(D\) とするとき、 \(D\) を \(x\) 軸のまわりに1回転してできる立体の体積は \(\fbox{イ}\) である。

(慶應義塾大・改)

方針

  • ア:微分して増減表。
  • イ:\(D\) の範囲(\(x\) 軸との交点 \(x=1\) から ア まで)を図で確かめ、\(\pi\int y^2dx\)。

ア 最大値をとる x

商の微分で

\[f'(x)=\frac{\frac{1}{x}\cdot\sqrt{x}-\log x\cdot\frac{1}{2\sqrt{x}}}{x}\]

\[=\frac{2-\log x}{2x\sqrt{x}}\]

分母は正なので、符号は \(2-\log x\) で決まります。\(f'(x)=0\) となるのは \(\log x=2\)、つまり \(x=e^2\)。

\(0\lt x\lt e^2\) で \(f'(x)\gt 0\)(増加)、\(x\gt e^2\) で \(f'(x)\lt 0\)(減少)。

最大値は \(f(e^2)=\dfrac{2}{e}\)。 ア \(e^2\)

イ x 軸のまわりの回転体

xyO2/ee²1Dy = log x / √xx 軸のまわりに回す → 半径は y
D は x = 1 から x = e² まで。x 軸のまわりに回すので、半径は y

\(f(x)=0\) となるのは \(\log x=0\)、つまり \(x=1\)。\(1\le x\le e^2\) で \(f(x)\ge 0\) なので、\(D\) はこの区間の曲線の下です。

\[V=\pi\int_1^{e^2}\left(\frac{\log x}{\sqrt{x}}\right)^2dx\]

\[=\pi\int_1^{e^2}\frac{(\log x)^2}{x}dx\]

\(\frac{1}{x}=(\log x)'\) が見えるので、\(t=\log x\) と置換します。\(dt=\frac{1}{x}dx\)、\(x:1\to e^2\) のとき \(t:0\to 2\)。

\[V=\pi\int_0^{2}t^2\,dt=\pi\left[\frac{t^3}{3}\right]_0^2=\frac{8}{3}\pi\]

イ \(\dfrac{8}{3}\pi\)

つまずきポイント

  1. 半径を2乗し忘れる。 \(\pi\int y\,dx\) ではなく \(\pi\int y^2dx\)。2乗すると \(\sqrt{x}\) が消えて \(\frac{(\log x)^2}{x}\) になります。
  2. 積分の下端を \(0\) にする。 \(D\) は \(x\) 軸と交わる \(x=1\) から。\(0\lt x\lt 1\) では \(f(x)\lt 0\) です。
  3. 置換で端を変え忘れる。 \(t=\log x\) なら \(t\) は \(0\) から \(2\) まで。

要点まとめ

  1. 体積は \(\displaystyle\int\pi\times(\text{半径})^2dx\)。\(x\) 軸のまわりなら半径は \(y\)。
  2. 図形の範囲は、増減と \(x\) 軸との交点で決める。
  3. \(\frac{(\log x)^n}{x}\) は \(t=\log x\) で置換(\(\int f(x)^n f'(x)dx\) の形)。
板書 【118】【120】【121】
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