
この問題の考え方を短い動画にまとめました。動画は問題の提示から始まります。 流れをつかんでから、下の解説を読んでください。
回転体の体積の基本は \(\displaystyle V=\int\pi\times(\text{半径})^2\,dx\)。 \(x\) 軸のまわりに回すなら、半径は \(y\) です。 まず増減を調べて「どこまでの図形か」を決め、あとは \(t=\log x\) の形を見て積分します。
この回で扱う問題
関数 \(\displaystyle f(x)=\frac{\log x}{\sqrt{x}}\ (x\gt 0)\) は \(x=\fbox{ア}\) において最大値をとる。 曲線 \(y=f(x)\) と直線 \(x=\fbox{ア}\) および \(x\) 軸で囲まれた図形を \(D\) とするとき、 \(D\) を \(x\) 軸のまわりに1回転してできる立体の体積は \(\fbox{イ}\) である。
(慶應義塾大・改)
方針
- ア:微分して増減表。
- イ:\(D\) の範囲(\(x\) 軸との交点 \(x=1\) から ア まで)を図で確かめ、\(\pi\int y^2dx\)。
ア 最大値をとる x
商の微分で
\[f'(x)=\frac{\frac{1}{x}\cdot\sqrt{x}-\log x\cdot\frac{1}{2\sqrt{x}}}{x}\]
\[=\frac{2-\log x}{2x\sqrt{x}}\]
分母は正なので、符号は \(2-\log x\) で決まります。\(f'(x)=0\) となるのは \(\log x=2\)、つまり \(x=e^2\)。
\(0\lt x\lt e^2\) で \(f'(x)\gt 0\)(増加)、\(x\gt e^2\) で \(f'(x)\lt 0\)(減少)。
最大値は \(f(e^2)=\dfrac{2}{e}\)。 ア \(e^2\)
イ x 軸のまわりの回転体
\(f(x)=0\) となるのは \(\log x=0\)、つまり \(x=1\)。\(1\le x\le e^2\) で \(f(x)\ge 0\) なので、\(D\) はこの区間の曲線の下です。
\[V=\pi\int_1^{e^2}\left(\frac{\log x}{\sqrt{x}}\right)^2dx\]
\[=\pi\int_1^{e^2}\frac{(\log x)^2}{x}dx\]
\(\frac{1}{x}=(\log x)'\) が見えるので、\(t=\log x\) と置換します。\(dt=\frac{1}{x}dx\)、\(x:1\to e^2\) のとき \(t:0\to 2\)。
\[V=\pi\int_0^{2}t^2\,dt=\pi\left[\frac{t^3}{3}\right]_0^2=\frac{8}{3}\pi\]
イ \(\dfrac{8}{3}\pi\)
つまずきポイント
- 半径を2乗し忘れる。 \(\pi\int y\,dx\) ではなく \(\pi\int y^2dx\)。2乗すると \(\sqrt{x}\) が消えて \(\frac{(\log x)^2}{x}\) になります。
- 積分の下端を \(0\) にする。 \(D\) は \(x\) 軸と交わる \(x=1\) から。\(0\lt x\lt 1\) では \(f(x)\lt 0\) です。
- 置換で端を変え忘れる。 \(t=\log x\) なら \(t\) は \(0\) から \(2\) まで。
要点まとめ
- 体積は \(\displaystyle\int\pi\times(\text{半径})^2dx\)。\(x\) 軸のまわりなら半径は \(y\)。
- 図形の範囲は、増減と \(x\) 軸との交点で決める。
- \(\frac{(\log x)^n}{x}\) は \(t=\log x\) で置換(\(\int f(x)^n f'(x)dx\) の形)。
